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「排外主義にNO! 福岡」

第2回 会員提案学習会報告

5月17日、第2回学習会は、会員の左近さんの提案で進められました。

テーマは「オウム事件と現代排外主義」について、森達也の『A3』を読んでというもの。



「オウム事件」は大きく取り沙汰され、麻原彰晃という人物だけが極悪人のように報道されたが、一昨年の彼の死刑確定までの裁判状況、裁判では何も明らかにされないまま、忘れ去られている。


提案を受けて、改めて、「オウム事件」とは何だったのか、死刑制度のこと、裁判員制度のこと、そしてマスメディアのこと、などなど、今の排外的な空気を生み出す根本をあらためて問い直しながら、意見交換をしていきました。


・・・・左近さんの言葉より・・・

最後に、ヘイトとフォビアという難しい言葉。ヘイトは分かってもフォビアって何だろう、と辞書を引きましたところ、「恐怖症、嫌悪」の時代っていうことでインパクションという雑誌にこういう文章があったのですが、

「不快な存在を徹底的に排除していく。言いかえれば自分の快適さを邪魔するかもしれない存在にただ嫌悪し続ける心象。ある意味八〇年代後半から始まった流行なのかもしれません。在特会の行動には自分にとって不快な存在、脅威を与えるかもしれないと被害妄想的に勝手に思い込んだ対象に対して、理不尽な憎悪や嫌悪を浴びせてもいいという雰囲気がある。ある属性を決めつけその属性に入る人を初めから犯罪を起こす人とみなして攻撃するような風潮です。」

 これはまだ在特会のことかもしれないけれど、オウムを攻撃してた時の日本の社会そのものでもないだろうか、と読めると思います。私たちが無意識のうちに、彼らはああいうふうな対応をされても仕方がないんだと、受け入れてしまったんじゃないかっていうような気がします。

 これは余談ですけど、森達也が高橋源一郎と対談するそうです。今日の新聞に出てたんですけどね、で、
そのテーマが、「この社会が目をそむけてきたこと、そして目をそむけてはいけないこと」。これはA3の出版を記念してされる対談のようですが、今起きてる原発、震災、そしてオウム事件に関連して、このタイトルがつけられたようです。たいへん意味が深い、とくに今原発は危機的な状況にあって、私たちがまさにこの状態にあったんじゃないか…少なくとも私は。
by saynotoracism | 2011-05-26 12:42